野菊の墓

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去る、昭和の時代。。。
当時の人気アイドル歌手は、大体、三ヶ月に一枚の割で、シングルレコードを発売。そして半年に一枚、オリジナルアルバムを発売し、更には、企画もののアルバムを発売。。。イコール、、、毎日がレコーディング。全国キャンペーン。週末はコンサート。当時は日々放送されていた歌謡番組(ラジオ)の出演。雑誌取材。写真集の発売。コマーシャル撮り。。。エトセトラエトセトラ…
「一体、いつ眠っているのっ!?大丈夫かしらっ…?」
、、、ファンの心配をよそに、人気アイドル歌手は、更に映画の撮影も、こなしているのです。。。

 

歌手・松田聖子の持つ魅力のひとつに…
「やりちらかさない丁寧さ」が、あります。。。その意味は『ひとつひとつの仕事が丁寧で真摯』、、、ですから、ブラウン管を通じて見る、彼女の姿から「忙しさ」や「疲れ」は、全く感じられません。。。むしろ「清潔感」「新鮮さ」の方が際立ち、それが見ているこちら側に、バーン!と伝わってくるのです、、、(この[やりちらかさない丁寧さ]は、デビューから現在に至るまで、松田聖子が保ち続けている奇跡的な仕事の仕方であり、彼女の魅力のひとつである[新鮮さ]が、更に強化されております)
1980年に歌手デビューした松田聖子は、瞬く間に歌謡界を、日本中を席巻。デビュー翌年には、他のライバル歌手と比べ、頭五つ分もリードする勢いで、大スターへの階段を一気に駆け登ります。

 

そのデビュー翌年に撮影、公開された主演映画「野菊の墓」…この作品における松田聖子の勝利は「聖子ちゃんの姿カタチ」に、ありました。

 

「驚くほど華奢な体」「眉のカットをせず、描いてもいないナチュラルメイク」…計算せずに生まれた松田聖子本人の持ち味です。。。が、この2つの効果は、年代ものの物語『野菊の墓』において、可憐で無垢な悲劇のヒロイン「民子」が、最も必要とする、最大の臨場感(演技力)だったのです。セリフを上手に言うだけが俳優ではなく、それ以上に大切な要素。素材のキャスティングと、物語選びに成功し「松田聖子=野菊の墓=民さんは野菊の様な人だ」…当時の流行語にもなる人気と、高い評価を得たのです。
脇を固めるベテラン俳優の名演技と個性も充実。。。加藤治子。樹木希林。愛川欽也。常田富士男。村井国夫。丹波哲郎。他…が、見事な助演をし、松田聖子の初々しい演技と、存在感を、極上アピールするに至っております。

 

過去、幾人かの大スターにより映像作品化されている「野菊の墓」ですが、先に挙げた、松田聖子本人が持つ味わいと臨場感により、、、以来、民さん(民子)は聖子のものとなりました。

 

1981年作品。
感動お涙度(5)
豪華共演者度(5)
聖子ちゃん可愛さ度(5)
悲恋ストーリー度(5)
ファミリー度(5)